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風流荘風雅屋

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お上品を目指す、のんき節

ニートマスター ジョー

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Brian Abbott

『ニートマスター ジョー』

杉浦茂・安孫子風

派遣切れになった青年が、落胆の一方で久々の解放感を
感じて、BARで一杯やろうと以前通った店に向かう。
しかし、しばらく見ないうちに街の様子は変わっていて、
通った店も今は無く、騒がしい居酒屋に寄る気にもなれない。
しばらくふらつき、やはり帰ろうと思った矢先、雑居ビル
の一角に見慣れぬ「BAR Colourless」の看板を見つける。
階段を下りて、新しく出来たらしいその店に入ると、
狭いながらも大量の酒が棚に並ぶ、
本格的なオーセンティックバーであった。

こざっぱりした一見おしゃれなマスターは、まだ若い男性。
数年のニート暮らしの後、心機一転、BARのマスターに
なったという。
「あるとき気づいたんです。親は先に死ぬ、これはまずい、
親の金を当てにせず、他人の金を当てにしようと」
バーテンダーの修業はつらいからせず、親の協力で
イッパシの店をオープンして今に至る。

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マスター ジョー
 お酒のことはお任せ下さい。
 知らないけどなんとかなるでしょう。
 カクテルなんぞ本見て作ればいいし。
 BARはボクのゆりかごです。酒も飲めるし、いい城です。
 御注文は承ります。クレームはお断り致します。

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青年 派遣切れで困ったやら、解放されて嬉しいやら。
   明日からどうしよ。いいや、今日はたった一人の
   俺の慰労会だ。久々に飲んじゃうぞ~。

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小藪さん ハードボイルドの世界に浸る還暦過ぎの作家志願。
    (親の)年金暮らしで構想10年の大作を執筆中。
    来年には出来るかも。

ニートマスター ジョー_c0072801_17341077.png
ボツさん もうすぐ50歳の漫画家志願。
    親が頼もしいので世話になりつつ、新作執筆に励む。
    とりあえず表紙は出来たので、内容をがんばって
    来年中には仕上げようかと。

青年2 親を頼る作家志願二人をバカにしているパチプロ、
   らしい。
彼女 青年2の彼女らしい。

青年3 ジョニー。年に一回、ロックバンドで全国へライブ活動。
    あとは作詞作曲に練習で忙しいゼ。
    旅費とか必要経費は彼女が全般世話してくれてるけど
    あのぬるいだれきった作家志願二人には
    いらつくぜベイベー。
       
ニートマスター ジョー_c0072801_17193891.png
青年4 中卒後に就職するも三日で辞めて、
   以来部屋で絵本(画集)を見たり絵を描く毎日という青年。
   一年間オレンジジュース無料を条件に、
   マスターに約束した絵を描いて店に持ってくる。

表紙

1・2 街中 夕方
 青年「気が重いような、気が晴れたような・・・・」 
3 青「しばらく見ないうちに、この辺も変わったなあ」
4 青「以前通ったBARは雑貨屋か・・・・」
5 ガヤガヤうるさい居酒屋前
 青「一人静かに過ごしたいんだよなあ」
6 青「帰るしかないか・・・・ん?」
7 看板「BAR Colourless」
 青年「カレーライス・・・カラーレス?」
8 店前俯瞰
9 階段下から
 青「初めて見るな」

1・2 店内 青年、ドアを開け、
 青「ちわ~」
3・4・5・6 店内
 ジョー「いらっしゃいませ」
7・8
 青「こういう店があったんですね。知らなかった」
 ジョ「最近始めたんですよ」

1 ジョー、メニューを差し出す
  ジョ「御注文をどうぞ」
  青「はい~」
2 青「うわ、カクテルだけでびっしりと何頁も」
3 青「ウイスキーとか、すごい量ですね」
  ジョ「無いものは無いというくらいですよ。
  メニューだけはバッチリです」
5 青「え? メニューだけ?」
  ジョ「世界にある酒を全部置くのは不可能なので、
  メニューだけは、と」
6 青「メニューだけじゃ意味ないじゃん」
  ジョ「大抵のものは御用意できますよ」
7 青「「じゃあ、歩いて汗かいちゃったし、
  ラムリッキーお願いします」
  ジョ「かしこまりました」
8 ジョー、 下にもぐる
  青「カクれテル?」

1 ジョー、レモンをしぼる
2 青(レモン? ライムじゃなかったっけ・・・・同じか)
3 ジョ「どうぞ」
4 青(やっぱりレモン・・・・?)
6 ジョ「お仕事帰りですか?」
  青「ええ、まあ」
7 青「でも、クビになっちゃって・・・・」
8 青「いわゆる派遣切りってやつです。
   同業者に持ち場取られちゃって・・・・」

1 青「他を紹介されたけど、条件合わなくて辞めちゃった、はは」
2 ジョ「大変ですね」
  青「話には聞いてたけど、自分もそうなるとはね」
3・4 青「でも、気が晴れたのも確かで、自分への慰労会って
  ことで、久々に飲みに出たというわけなんス」
  ジョ「なるほど」
5 青「マスターはこの店の前はどうしてたんですか?」
  ジョ「自宅ですよ」
6 ジョ「ニートでしたから」
  青「え?」
7 青「ニートって・・・・親に頼って無職という・・・・?」
  ジョ「ええ」
8 青「高校中退して大学浪人でいるうちに自由を自覚しまして、
  お客さんと同じですね」
  青「え?」

1・2 ジョ「幸い親が元気で金持ちで甘かったので、
   数年ニート暮らしで、近所のBARで精神の疲れを
   癒すのが日課でした」
   青「疲れ、ねぇ・・・・」
   来店想像
3・4 ジョ「しかし、あるとき気づいたんです。
    親は先に死ぬ存在、いつまでも当てにならない、
    これからは親の金を当てにせず他人の金を
    当てにしよう、と」
    青「ん~、表現がどうかな・・・・」
5 ジョ「そこで親の支援を受けて、大好きなBARを自分で
  やってみようと思ったんです」
  青「やっぱり支援受けたのね」
6 ジョ「立ってる者は親でも使えといいますからね」
  ----親は元気で金持ちで甘いのがいい----
  ジョー、グッと親指立てポーズ
  青「グッてなに?」
7 青「じゃあ、バーテンダーの修業は?」
  ジョ「もちろんしてません」
8 ジョ「ボクに出来る根性があれば、
  今頃世界征服してますよ、フフフ」
  青「見事な居直りだ」

1 ジョ「門前の小僧、習わぬ経を読む、といいます。
  「『BAR レモン・ハート』も読んだし」
  青「漫画ね・・・・」
2 青「じゃあマスター、また注文するよ。マタドール!
  マルガリータじゃないよ」
  ジョ「かしこまりました」
  またもぐる
3 ジョー、本を見ながら
  ジョ「うん、OK!」
4 青「・・・・客によっては怒って帰っちゃうよ」
  ジョ「来る者拒まず、去る者追わず」
5 ----余裕のない者は、
     やがて余裕のない人生に押し潰されるだろう----
  青「いやいや、反省しろよ」
6 青「プロが見たら怒るだろうな・・・・」
  ジョー、チャキチャキシェイク
7 青「世の中には親に頼って楽できる者もいれば、
  頼れない者もいるし、不公平だなあ」
  ジョ「こんな説がありますよ」
8 ジョ「人は生まれる前に色々決めておく、と。
  ある人は金持ちの家に、ある人は貧乏人の家に生まれる」

1・2 ジョ「つまり、人生というゲームの初期設定を、
  初級編や上級編にして、色々と決めごとを用意するそうです。
  だから難しいゲームの方が、クリアする喜びも大きく、
  成長するそうで、でも多くの人はつらさを恐れて、
  ソコソコの設定にして、物足りなさや反省を感じて
  何度も生まれ変わる、と」
3 ジョ「その意味では、私は初級編のぬるいゲーム、
  お客さんは上級編ということになりますね」
  青「初級編でいい! チート設定で圧勝したいよ」
4 黒眼鏡にソフト帽の小藪来店
  小「オス」
5 ジョ「いらっしゃいませ」
  小「ギムレットには早いか・・・・」
6 小藪、隅のハンガーに帽子やコートをかける  
7 着席して、
  小「マティーニ」
8 小藪、眼鏡を
9 はずす
10
1 ジョ「どうぞ」
  小藪、葉巻くわえ、 
  小「ありがとう」
2 小藪、一口
3 小藪、むせる ブホッゴホッ
4 小「マスター、これはなんだ」
  ジョ「は、マティーニですが・・・・」
5 小「俺のレシピを忘れたのか?」
  ジョ「あ、失礼しました、ちょっと待っティニ」
6 ジョ「砂糖と」
7 ジョ「シロップをたっぷりと」
8 ジョ「スウィートマティーニ」
9 小「ドライな人生だからね、
  せめて酒くらいは甘やかしてもらうぜ」
10 青「マスター、あの人何者なの?」
  ジョ「小説家らしいですよ」
11
1 青「へー、どんな本書いてんだろ」
  ジョ「本は出てないそうです」
2 ジョ「40年前に作家を志して会社を辞めて、それからは
  親元で執筆生活だそうです。受賞も連載もまだだそうで」
  青「・・・・素人?」
3 小「ああ、構想10年の大作をやってるよ。
  来年にはまとまるかな」
4 小「まったく文学ってやつは世話が焼けるぜ」
5 ソフト帽で顔を隠したボツ来店
6 ボツが体勢を変え、倒れこむように、
7・8 小藪に
  ボツ「ダーン!」
  小藪よける
12
1・2 小藪も「バキューン!」
  ボツよける
3・4 ボツと小藪、笑顔で互いに指差し
  「イエーイ♪」 
  青「今度は誰?」
  ジョ「ボツさん。漫画家志願で40年だそうで」
5 ボツ「♪今日もお酒が飲めるのは~
  わが御両親のおかげです~、と」
6 ボツ「え? 漫画? できたよ表紙。
  なんたって作品の顔だかんね。リキ入っちゃうよネ。
  来年には仕上がるかな、うん」
7 小「ボヤボヤしてると50越えちまうぜ」
  ボツ「やだなあ、先輩だってとっくに還暦
  過ぎてるじゃないですか~」
8 小「大器晩成に乾杯」
   ボツ「パイパーイ!」
   青(晩成前に寿命来たりして)
13
1・2 青年2、来店
  青2 「うぃーっす」
3・4 青2「ジントニよろ~。またオヤジ二人か。
    結構な身分だな」 
    小薮「おまえも相変わらずだろう」
5 青年2着席、たばこくわえ、
  青2「俺は独立自尊だよ。いっしょにすんなよ」
6 ジョ「今日はどうでした?」
  青2「うん、朝から並んで目当ての台に行けたけど、
  パッとしなかったな」
7 青2「まあ、大損してないからいいけどね」
  青(パチプロか・・・・)
8 小薮「パチンコなんかやめとけよ。バクチはやばいぞ」
  青2「わかっちゃいるけどやめられない、だよ」
14
1・2 青2「損が続いたらやめるさ。
  そんときゃ遅いかもしんねえけど。へっ」
  彼女「あー、ここにいたなあ!」
3・4 彼女「ちょっとなにしてんのよ~」
  青2「なにって、一仕事終えて一服だよ」
5 彼女「仕事ってパチンコでしょう?
  ねえ、最近来てねえじゃん、儲かってないのお?
  店来てよ~」
  青2「マスター、彼女になんか出してやって」
6 ジョ「トロピカルゴージャスレディー」
  果物ゴテゴテ
7 ジョ「ラムをベースに、彼女をヒントにした
  オリジナルカクテルです」
  彼女「きゃー、やべえじゃん、結構好きかも」
8 青2「俺行かなくたって客いるだろ」
  彼女「あんまし来ねーんだって、おっさんいらねえし」
15
1 青2「おめえの言うおっさんて、年いくつよ」
  彼女「ん~30過ぎとか」
2 青2「俺もうじき30なんだけど」
  彼女「まだ若いよ、大丈夫だよ!」彼女、肩たたく
3 俯瞰 彼女、青年2の手を引いてドアへ
  彼女「たまには派手にいこーよ、
  あたしもおごってやっからさあ」
  ジョー、一礼
4 青「マスター、よくトロピカルなんとかっての出来たね。
  彼女喜んでたし」
  ジョ「派手な子は派手を好むもんです」
5 小薮「彼女はさびしいんだろうな。それを紛らわせる
  ために着飾って身を守るわけだ」
  ボツ「あんな明るい子がさびいしい、と?」
6 小薮「元気で明るいからこそ、心の底に潜む孤独感や
  空白を恐れるのさ」
  葉巻をくゆらす
7・8 ボツ「さすが作家ですな。人間の心理に詳しい」
  小薮「年の功だよ」
  青(でもニート、と)
16
1・2 俯瞰 青年3来店
  青3「おーっす」
  ジョ「いらっしゃいませ」
3・4 青3「よぉ、またコンビで傷のなめ合いかい?」
    小薮「うるせえ」
5 ジョ「ジョニーさん、お風呂上りで?」
  青3「そ、上がりの一杯ヨロシク」
6 ビールで、
  青3「ふ~、この一杯が格別だよねぇ」
7 青3「あれ? 新顔さん? オタクもニート?」
  青「あ、いえ、俺は求職中で・・・・」
8 青3「あそー、やっぱ類は友を呼んじゃうんかな? ははは」
  青「そちらも求職中で?」
17
1・2 青3「いやいや、俺は安定してるよ」
    青年3、小薮達を見ながら
    青3「もちろん親離れくらいしてるし へへっ」
3 ジョ「彼はバンドやってるんですよ」
  青「へ~、すごいなあ」
  青3「まあね、全国各地ライブで周ったりね」
4 ボツ「いいよなあ、年に一回だけ
  全国各地を観光旅行なんてさぁ」
  青3「旅行じゃねえよ、ライブ活動だよ! 年一回なのは
  作詞作曲に練習で忙しいんだよ!」
5 小薮「で、旅費は彼女持ちなんだよナ」
  ボツ「メンバーはバイトで、あんたはナニしてんのかな?」
  青3「全部じゃねえよ、協力してくれてんだよ!
  そーいうあんたらはいつ本出すんだよ」
6 小薮「ん~、未定だな」
  ボツ「同じく」
  青3「ケッ、だらしねえなぁ」
7 青3「あんたらも行動しないと、いつまでたっても
  世の中出らんねえぜ」
  ボツ「自費出版で出てもなあ」
8 青3「バカタレ、インディーズなんて珍しくねえんだよ、
  漫画だって同人誌あるだろが」
  ボツ「それは趣味の世界でだね・・・・」



18
1 青3「所詮は結果論なんだよ、売れればオールOKだっつーの」
  ボツ「売れてねえじゃん」
2 小薮「結果論でいいなら俺らを否定できねえぞ。矛盾だな」
  ボツ「誰にも知られぬ曲とバンド、そして哀しき演奏旅行、
  か。かわいそうな彼女。うぇ~ん」
  青3「おまえら、いい加減にしろよ」
3・4 小薮「『いい加減にしろよ』は、
    彼女のセリフじゃねえのか?」
   ボツ「プ、言えてる」
   青3「んにゃろ~」
5・6 ケンカ
   青3「無能ニートが言えた義理かコラ!」
   小薮「ヒモ風情が意気がるな!」
   ----同病相憐れむ----
   澄ますジョー
   青「ちょっと、止めないと」
7 夜 外の看板
8 ボコボコ顔の小薮とボツ
  ジョ「あまり気に障るようなことは言わないでくださいよ、
  みんな同類なんですから」
  青「・・・・俺も?」
19
1 ----朱に交われば赤くなる----
  ジョー、グッのポーズ
  青「いやいや、そうはいかないよ」
2 青「そういやマスターは、長年ニートだったわりには
  接客こなしてるよね。俺なら気疲れしちゃうだろうなあ」
  ジョ「いやぁ、簡単ですよ」
3 ジョ「民主党が政権取る世の中ですよ」
  青「?」
4 ジョ「世の中バカばっかりと思えば物怖じしなくなりますよ」
  青「てことは、俺らも・・・・?」
5・6 ----ニートにも劣る日本社会!---- グッ
  青「・・・・それは言わない方がいいよ」
7 青「あ、店名の由来ってなに?」
  看板想像
  ジョ「お気づきで」
8 ジョ「この店に特色はありません。無色です」
  青「無職・・・・ああ、無色ね」
20
1・2 ジョ「そこへ十人十色のお客様が集い、
  店に彩を与えます。それによってこの店は活かされます」
  青「あ~、なるほどね(似たり寄ったりの気がするけど・・・・)」
3 ジョ「では、当店特製のカクテルはいかがでしょう」
4 ジョ「その名も『カラーレス』」
5 ジョ「ジン、ウォッカ、ラム、テキーラに、
    ホワイトカナディアン(ウイスキー)と
    ブランデーを少々、それに砂糖とシロップを
    大量に加えます」
  青年、一口
  青「・・・・う、甘くてきつ~」
6 青「これ人気あるの?」
  ジョ「ありません」
7 ジョ「強いのはいやだとか、見た目が地味だとか文句
  ばかりで、常に否定に走るのがここの客の悪い癖ですね」
  青「マスターも遠慮ないね・・・・」
8 青年4「こんばんは~、マスター、絵持って来たよ~」
  ジョ「あ、いらっしゃい」
21
1 青4「はい、約束の絵」
  ジョ「大きいですね」
  紙で覆われた畳半畳分
2 ガサガサと紙をはがす
  ジョ「どれくらいかかったんですか」
  青4 「えーと、一ヶ月かな」
3・4・5・6 壁にかかる額入りの西洋画
  青4「おかあさんがガクブチ入れてくれた」
  青「え~うそん・・・・」
7 青「・・・・美大生ですか?」
  青4「中卒~」 えへへ
8 青4「学校出て就職したけど、三日で辞めちゃった。へへへ」
  青「その後は?」
22
1 青4「それからは絵本ばかり見てた。
  カタカナの名前ばっかし」
  青「西洋画の画集?」
2 青4「漢字の名前もいろいろ見たよ。・・・・なんだっけな」
  青「名前は興味ないのね」
3・4 のぞきこむ一同
  小薮「・・・・これは・・・・」
  ジョ「これはどうのような絵で?」
  青4「赤ん坊とおかあさんと、おばあちゃん、かな」
5・6 小薮「いや、これはダヴィンチで似たようなのがあったぞ。
  たしか、聖母マリアとその母とキリストだったか・・・・」
  青「絵を見て描いたの?」
  青4「公園で見てうちで描いたん」
7・8 ボツ「ほぉ・・・・昨日今日始めたレベルじゃないね、
  デッサンから色から筆遣いまで・・・・」
  青「他の誰かに見せてないの?」
  青4「マスターに見せるんで描いたの」
23
1 青「マスター、これいくらで買ったの?」
  ジョ「いえ、買ってませんよ」
2 青「は? タダ!? こんな大作を?」
  ジョ「タダじゃありませんよ、ちゃんとオレンジジュースを
  サービスしますよ」
3 青「ちょっとマスター、そりゃないでしょ、
  ジュース一杯なんて割り合わなすぎでしょ!」
  ジョ「いえ、彼はいつもオレンジジュースなんですよ。
  絵を描く趣味があると知ったので、おかわり付きの
  一年間無料という条件で絵をお願いしたんです」
4 青4「いいでしょ~」
  カウンターでオレンジジュース
  青「・・・・まあ、本人がいいなら・・・・」
5・6 青「でもなんでこんなすごいの持って来たの?」
  青4「点々とか線描いたの持ってきたら、いらないって
  言われたの」
  ジョ「一ヶ月前に持って来たのが抽象画だったんですよ。
  自分の好みでないので、わかりやすいのをお願いしたんです」
7・8 ジョ「まさかこんな本格的なものになるとは
  思いもしませんでしたが・・・・」
  小薮「これはすごいね」
  ボツ「うん」
24
1・2 店内 酒棚 
  青「俺、なんか気分いいや」
3・4・5・6
  青「こんなうだつのあがらない客の集まる元ニートの
  マスターの店で、こんな才能を目の当たりにするなんてさ」
  ジョ「だいぶ酔ってきましたね。遠慮がなくなってますよ」
  カウンター背後に絵
7 青「彼、画家になればいいのになあ」
  小薮「なれるさ。ならなきゃいけねえ」
  ボツ「うん、もったいないね」 
8 一同 「彼の将来と栄光に乾杯!」
25
1 夜 外 野良猫
2 店内 ジョー、突っ伏して
  ジョ「ボクだってねえ、金持ちの客に来てほしいし、
  酒飲みながらやりてえんですよ、
  作ってばっかりいらんねっての!」
  青「マスターも酔ってきたね」
3・4  ボツ「マスター、こっち来なよ。
  カウンターで飲ろうよ」
  青「・・・・じゃあ俺はそろそろ帰ろうかな」
  ポケットをガサゴソ
5・6 ボツ「また会おう、同志よ!」
    小薮「君はまたここへ来ることになるだろう」
    ジョーの三人、青年に敬礼
    青「酔いどれの皆さん、さいなら~」
7・8 外
  青「・・・・また来るよ」 
                      終






バーテンダー話
BAR好き話 

大学卒業した人の3万3000人がニートに
就職も大学院などへの進学もしていない人は8万6638人
今年も俺達の仲間が大量に増える事に
ニートマスター ジョー_c0072801_3244734.jpg
0 :ハムスター2ちゃんねる 2012年8月27日 19:28 ID:hamusoku
今春、4年制大学を卒業した学生約56万人のうち、
6%に当たる約3万3000人が進学も就職の準備もして
いない「ニート」だったことが27日、文部科学省の
学校基本調査の速報で分かった。

 文科省は「リーマン・ショックで大きく落ち込んだ就職率は
持ち直しつつあるが、本人が望まない雇用形態で就職せざるを
得ない状況は改善すべき課題だ」としている。

大卒者約55万9000人を対象に、5月1日現在の状況を
尋ねた。就職も大学院などへの進学もしていない人は
15.5%の8万6638人。今回、初めて「進学も就職の
準備もしていない」人数を調べたところ、このうち約4割の
3万3584人いた。「就職準備中」が4万9441人、
「進学準備中」は3613人だった。
 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012082700577
http://hamusoku.com/archives/7414859.html

2012年09月09日
元司法浪人無職童◯職歴無しのブログが凄まじい

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2012/09/05(水) 09:11:35.03 ID:EuXP8X1A0
これしゃれにならんぞ
 http://ameblo.jp/anokoronimodoritai/
http://blog.livedoor.jp/goldennews/archives/51738740.html

なんだかもったいない人だな。

2012年09月17日 フリーター、ニート、なにが悪いのか
http://blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4292081.html

2013年11月04日
ネット世界での行動を現実世界で行うとこうなる
ニートマスター ジョー_c0072801_5521778.jpg
http://gigazine.net/news/20131104-online-action-do-real-life/
by buttonde | 2012-07-28 07:30 | | Trackback | Comments(0)

by buttonde